田舎暮らしを始めようとした時に、気になるのが「ネット回線」です。
とくに光回線が通っていない地域では、仕事や学校、日常生活にまで支障をきたすこともあります。
この記事では、光回線が繋がらない地域で実際に考えられる代替案と、田舎の古い家特有の「ネット環境の悪さ」をどのように快適にするかを紹介します。
3つの代替手段
田舎では、エリアマップ上で「対応」となっていても安心はできません。
万が一光回線が届かなかった場合の代替手段を知っておくことは大切です。
ホームルーター
コンセントに差し込むだけで使えるホームルーターは、工事不要で即日ネットが使える点が最大の利点です。
- 特徴: モバイルルーターよりもアンテナが強力で、据え置きでの利用に特化しています。
- 注意点: 結局はモバイル回線を利用しているため、基地局との距離や地形に速度が左右されます。
- 運用: 設置場所(窓際など)によって通信品質が大きく変わります。契約前に「お試しレンタル」を利用し、家の中で最も速度が出る場所を探り当てるのが、失敗しないための現実的な運用法です。
- 個人的感想:正直、スペック上の数字よりも「自分の家の窓際で何Mbps出るか」がすべてだと思います。以前ホームルーターを使用していた際は、通信が安定せずにストレスを感じることが多く、その後光回線が届くようになったのでシフトチェンジして現在に至ります。
モバイル回線
最も手軽な方法ですが、あくまで「補助」としての側面が強い手段です。
- 特徴: 4G・5Gのモバイル電波を利用し、手持ちのデバイスですぐに始められます。
- 注意点: データ容量の制限があるプランが多く、動画視聴やビデオ会議が多い場合は、すぐに速度制限の壁にぶつかります。
- 運用: 基本的には外出用や、メイン回線が復旧するまでのバックアップとして割り切るのが無難です。
常にデータ残量を気にしながら使うのは、せっかくの田舎暮らしにおいて少し窮屈に感じてしまうかもしれません。 - 個人的感想:自宅や職場で使うことはあまりありません。都会暮らしの友人が遊びに来た際に、私が住んでいる地域で電波の入りにくい格安SIMを使っている場合に使用したりしています。
また、田舎の飲食店はWi-Fiが完備されていないことが多いので、ちょっとしたパソコン作業の際にスマホのテザリングを使う機会はあります。
衛星インターネット
スターリンクは、空にある人工衛星と直接通信するサービスです。
このサービスは「アンテナから空が広く見えること」が使用の前提となりますが、その条件さえクリアできれば、光回線が届かない場所でも高速なネット環境が整います。
- 特徴: 地面に線を引く工事が一切いりません。アンテナを設置するだけで、光回線並みのスピードが出るとされています。
電柱すら立っていないような場所でも、数ヶ月の工事待ちをすることなく使い始められるのが大きなメリットです。 - 注意点: 「北側の空」がひらけていないと電波をうまく拾えず、通信が不安定になります。
衛星を追いかけて通信する仕組みのため、北側に高い木や建物などの障害物がない場所を確保できるかが重要です。
また、初期費用としてアンテナ代(約36,500円〜)と月額料金(約6,600円〜)がかかるため、他の回線よりコストは高めです。 - 運用: 「ホームルーターでは速度が足りなかった」、「リモート作業で安定した通信が欠かせない」という人にとって、非常に心強い味方になります。
コスト面とのバランスはありますが、空が開けた田舎の環境で都会に近いネット環境を整えたいなら、ぜひ検討しておきたい手段のひとつです。 - 個人的な感想: 私はまだ使用したことがありませんが、今後引っ越しなどを考えた際には、、光回線と併せてこちらを検討してみたいと思っています。
田舎の建物特有の問題と電波の性質
回線を確保できても、家の中で電波が飛ばなければ意味がありません。
古い一軒家は、都会のマンションと比較して「Wi-Fiに厳しい構造」をしているケースが多くあります。
物理的な遮断
築年数の古い戸建てに使用されている「土壁」は、Wi-Fi電波にとって非常に強固な壁となります。
電波は「金属」や「水分」に吸収・反射される性質があるため、土壁は電波を著しく遮断してしまいます。
田舎にはこうした造りの家がまだ多く存在するので、引っ越しを検討する際にはチェックしてみるとよいでしょう。
2.4GHz帯と5GHz帯の使い分け
Wi-Fiルーターの電波には2つの周波数帯があります。
- 5GHz帯: 速度は速いが、障害物に極端に弱い。
- 2.4GHz帯: 速度は劣るが、壁などを回り込んで届く力が強い。
築30年の私の家でネットを使っていて気づいたのは、結局のところ「場所によって使い勝手が全然違う」ということです。
5GHzはたしかに速いですが、壁を挟むとすぐに電波が弱くなってしまいます。
特にルーターから離れた2階の部屋で無理に5GHzに繋ごうとしても、通信が不安定でイライラするだけでした。
以前は中継機を置いてなんとか対処していたのですが、リモートワークや自宅での仕事が増えてきたことで現在はメッシュWi-Fiを導入しています。
メッシュWi-Fiの導入
田舎特有の壁の厚い家や2階建ての一軒家を1台のルーターだけで全てカバーするには限界があります。
そこで田舎暮らしでは中継機やメッシュWi-Fiを導入している家も少なくありません。
メッシュWi-Fiという解決策
メッシュWi-Fiは、簡単に言うと親機と複数の子機が連携し、家中を一つの大きなWi-Fiネットワークで網羅するシステムです。
中継機と違い、家の中を移動してもスマホが勝手に一番強い電波を拾い続けてくれます。
一度快適な環境を作ってしまえばあとは安定してネットが使えるので、最初の手間もお金も納得のいく投資だったと思えるはずです。
初期費用はかかりますが、家全体で安定した通信を確保できる最も確実な解決策です。
初期費用は購入の場合はだいたい2〜3万円前後、レンタルの場合は月額1000円くらいのものもあります。(それぞれ機種等による)
また、光回線との同時購入で数カ月間無料になるなどのさまざまなキャンペーンがあるので、それらを活用して自分の家の環境に適しているか試してみるのがおすすめです。
まとめ
都会と比較して娯楽や仕事の選択肢が少ない田舎暮らしでは、Wi-Fiを始めとする通信環境の整備は生活の豊かさに直結するものでしょう。
特に近年はリモートでの仕事や子供の教育といった場面でもネット環境は必須といえます。
そんな環境だからこそ、失敗しない環境作りと自分にあった設備を選ぶことが非常に大切になってきます。
一昔前までは「光回線が届かない=通信環境は絶望的」という風潮がありました。
しかし現在では様々な代替手段、選択肢があります。
ぜひこの記事を参考に、ご自身に合った最適な通信環境で田舎暮らしを満喫してください。

